人間社会の歩き方「目覚めるとは何か?」を見つける手引書【3】
正反対の意見があふれている今、
「なぜこんなにバラバラなの?」と感じることがあります。
今日は、その理由を“見えている角度の違い”から考えてみます。
どうして正反対の意見が出てくるのだろう?
本当は、反対意見を持つ人たち同士が話し合って
「はい、これが正解です」と一つにまとめてくれれば助かるのですが…(笑)
現実には、まず無理ですよね。
では、どうすれば正解が見つかるのか。
そのヒントをくれる寓話がありました。
象の寓話が教えてくれること
インドには「盲目の賢者と象」という寓話があります。
盲目の賢者たちが、それぞれ象の違う部分を触りながら言いました。
鼻に触れた人 → 「象とは長くて柔らかい、蛇のようなものだ」
耳に触れた人 → 「象とは大きな扇子のようなものだ」
胴体に触れた人 → 「象とは大きな壁のようなものだ」
どれも間違っていません。
でも、触れている部分が違うだけなのに、
「自分こそが正しい」と主張し合い、議論はまとまりませんでした。
今の情報社会も同じ構造じゃないでしょうか。
反対のように見えても、
結局は“同じものの別の側面”を言っているのかもしれません。
人はそれぞれ違う角度から物事を見ている
ある人は横から説明し、
ある人は上から説明し、
ある人は斜めから説明する。
ただその違いだけ。
しかし、象なら見れば答え合わせができますが、
情報はそうはいきません。
私たちができるのは、
・先入観を持たずに
・複数の角度を取り入れ
・自分の中で全体像を組み立てること
だけなのです。
もちろん、自分が「いやそれは違うだろう」と思う意見も含めて。
“片方の意見だけ” は危険だと感じたアニメのワンシーン
私が見ている「本好きの下剋上」というアニメにも、
このテーマそのもののようなシーンがあります。
上司の神官が幼い主人公マインにこう言います。
「わかったか。片方の言い分だけでは見方が歪む」
マインは友達思いで、
「友達が困っている!」という目の前に来た情報だけを信じ、
突っ走ってしまいます。
でも関係者の意見をまんべんなく聞いていくと、
ただの勘違いだったことが判明。
結果オーライだったけど、騒動は必要以上に大きくなりました。
このシーンが示すのはまさに、
“片側だけを見ていると、世界は簡単に歪む”
ということ。
正直、面倒くさい。だからこそ価値がある
「Aです」と言われたら、
「Aという意見もある。じゃあ他は?」
と調べないといけません。
ここでスマホの通知音が鳴ったりすると、
“あーもう、Aでいいか”
となってしまう。
でも、調べることを放棄すると、
周りの強い意見に流されてしまい、
そのうちに、
「私はどうしたいのか」
「私はどう生きたいのか」
がわからなくなる。
これは怖いことじゃないでしょうか?
反対意見は“敵”じゃない。“別の角度からのヒント”
ただフラットに、物事を見てみる。
反対意見を“敵”ではなく
“別の角度からのヒント”と受け取れるようになったとき、
私たちはもっと大きな枠から、自分の意思で選べるようになる。
きっとこれが、
目覚めの第三歩なのかもしれません。
じゃあ、たくさんの意見がある中で「私はどうやって自分の答えを選べばいいの?」
次の【第4話】では、この“自分の基準”をどこに置くのかについて、一緒に考えていきたいと思います。
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自分の答えを持てるようになると、人生は動き出す
――正解を他人に丸投げしては“目覚めない”

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